深掘りするキャミィのハロウィン衣装の原典とストⅤナッシュ話 2025/6/30Posted 2025/7/11 Last update B! P L キャミィのハロウィン衣装の元ネタ(推定)にて、『ストリートファイターⅤ』のキャミィのハロウィンコスチュームであるゾンビ花嫁の着想元になっていそうな事柄をまとめた。 有力な題材は映画『フランケンシュタインの花嫁』および映画『ティム・バートンのコープスブライド』の二つを挙げた。 今回はその補足、または人によって蛇足な解説を書き記す。 蛇足というのは、*キャミィとバルログのカップリングを推す人には喜ばしくない報せ*のこと。 ゆうて別の男キャラとのカップリングはだいぶ苦しい本編描写がある。閲覧を避けるほどの内容ではない、つもり。 なお当記事は2024年10月に投稿した記事を分割&加筆したものの後編に相当する。余談部分はさらに別記事に移動させる。 ## 公式サイトの画像の配置 前回の記事冒頭に公式サイトのハロウィンコスチュームのリンクを貼り付けていた。 ページを見てない人,そして見てもスルーした人向けに、わしが当該サイトから落としてきた画像をここに(容量軽減して)転載する。 この画像がページトップに使われた。わしはPC閲覧時だと上半身だけの画像集に見えたが、スマホだとひざ下まで表示される。 注目してほしいのは画像左側。 左端にキャミィがいる。で、その右隣。 なんか**ツギハギのフランケン男がいます**ね。 わざわざはしっこにキャミィを置いて、選択肢を一個にした状態でのこの配置。 もしや制作者コメントにあった”横に立てる相手”を表している? ### カプオタ配慮案 ハロウィン衣装の第一弾には前回からの記事で話題に出したナッシュ,キャミィ,バルログのほかに、リュウ,アレックス,ジュリ,ネカリも含まれた。 わしだったら先述の画像の並びをこうしないと思う。 アレックスかネカリをキャミィの隣に置いてお茶を濁す。 アレックスとネカリは可能性無いじゃないすか。アレクはパトリシアっていうかわいい子いるしネカリは謎生物なので。 リュウも春麗かさくらが有力なのでリュウでも可。 ナッシュはちょっと危険。隣に置くならバルログと挟んでおきたい。格ゲーに過激なカップリングオタクがいるのか知らんですけども。 #### 第三の候補 あとはジュリを置いておくか。 この段にくるまでパートナー候補を男性に絞っていたけれど、ほんとはそうとは限らない。 今のご時世はそういうのもアリなんだと思う。絡み多いし。 メンズ二人の攻撃性が強いせいで、まだジュリのほうが安牌のような気さえする。 ジュリも攻撃的な性格ではあるけれど、殺意はバルログとナッシュほど伝わってこない。 ##### その後の追加弾 このハロウィン衣装は第二弾もあり、そこで追加されたキャラはバーディー,ダルシム,FANG,ユリアン,ベガの5名。 この中にキャミィと縁があるのはベガ。 キャミィはベガの遺伝子から造ったコピー人間だというので、くっつくのは倫理的にありえない相手。 ただ恋人とかいうのは海外『スパⅡ』であったらしいのがややこしい。その件は確認が取れ次第、記事にまとめる。 第二弾の翌年、翌々年にもハロウィン衣装追加はあったが、その頃になるともうキャミィとは関係なくなっていそう。 #### サンドイッチの対象 画像配置の改善案で”やるならバルログと挟む”とわしは書いた。 具体的なやり方はキャミィを端でなく中間において、その左右にナッシュとバルログを配置する、ということ。 よもやこの提案を、*ナッシュの左右にキャミィとバルログを置けと読み取る人はいない*と思いたい。 でも今のご時世はそういうのでもアリなんだろうか。本編以外でナッシュとバルログがよくわからんけど関わることはあった。 ストシリーズの記事のネタに困ったときにでもその話をまとめる。 当分まとめない予定。まだ『ストリートファイターUSA』を一話もちゃんと見てないので。 ### 海外カプコンサイトの画像 カプコンUSA公式サイトにもハロウィン衣装について紹介するページがあった。 October Brings Spook-Tacular Street Fighter V Update 1つの画像に2キャラが相対する対戦画面を切り取ってある。ネカリだけはVトリガー後に見た目が変化する自分と。 このサイトだと、リュウーアレックス,**バルログーキャミィ**,ジュリーナッシュ,ネカリ×2となっていた。 アメリカの公式ではキャミィとバルログの取り合わせ。 これは構図的に対戦相手。隣に立つのとはちと意味が違う気はするが、こういう公式表現もあった。 #### 対戦画面の人物コンセプト リュウとアレクはシリーズ主人公と『ストⅢ』主人公な組み合わせっぽい。 ジュリとナッシュはなんなんだろう。ベガ被害者の会? ジュリもベガのせいで左目を欠損している状態。 初登場時(スパⅣ)から目線と同じ方向に動く高性能義眼があるので片目という雰囲気はあまりしないけれど。 義眼は現実にないほどの高度な技術の結晶。なのにナッシュの縫合技術が古いのは世界観の統一がうまくできてないんじゃ(以下略 ## 外伝作の名残のあるデフォコス 『ストⅤ』キャミィの標準衣装は、従来の格好から『ガンスパイク』に近いデザインへ微妙に変更された。 具体的には肩周りのハーネスと右太ももにホルスターが追加され、足の迷彩柄がなくなった。 そのデザインに追加して、『ガンスパイク』で装備したモーターブーツという名のゴツいローラースケートを履く衣装が期間限定で無料配信された。 ナッシュもキャミィと同じような衣装変化があった。 ベストのポケットが『ZERO』では付いてなかったが、『ストⅤ』標準衣装で足された。 これはおそらく『ガンスパイク』時のベストにたくさん付いていたポケットの意匠を申し訳程度に追加したもの。 その証拠に、Ⅴ標準衣装のベストの造形のまま、モーターブーツを履く『ガンスパイク』衣装がナッシュにもあった。 無料配信衣装との兼ね合いでか、最初から『ガンスパイク』に寄せた服装にしてあったように思える。 ### ズボンのロールアップの有無 さらにマニアックな話をする。 『ZERO』のナッシュはズボンの裾をまくりあげていたが、Ⅴでは裾をブーツに入れていてスネを見せなくなった。 これも一応、『ガンスパイク』では足の肌の露出がなかったことと関係があるかもわからん。 ただ、ブーツとズボンの色を別々に分けたからスネを見せる必要がなくなっただけの可能性もある。 この件について「なんで色を分けたら服の着方が変わるの?」と思う人がたぶんいそうなので別途記事を用意したい。 『スマブラ』の生みの親な桜井政博氏によるYoutube動画『桜井政博のゲーム作るには』にも似た目的のデザインの意図がちょろっと触れてあった……とわしは覚えているのだが、どの回だったか忘れた。 ゲームセンターCXとのコラボ回と合わせて全259話は数が多い。数分で終わるものが多いので視聴はとっつきやすい。 ### 専用の特殊勝利台詞 二人とも『ガンスパイク』衣装を着ると特定の対戦相手への勝利時のセリフが変わる特殊仕様。 なんだか作り手の熱意を感じられる演出だった。 有志が動画にセリフをまとめていたのでリンクを貼る。 ナッシュの→ナッシュ(ガンスパイク)の勝利セリフ集【字幕推奨】 / STREET FIGHTER V キャミィの→キャミィ(ガンスパイク)の勝利セリフ集【字幕推奨】 / STREET FIGHTER V 動画にあるセリフをテキスト化したものを別記事で掲載中↓ もっと読むストⅤのガンスパイク衣装時の特殊セリフ+ZERO3 ## ガンスパイク推しの一環か 『ガンスパイク』では名目上コンビを組んでいた二人。 その縁で、ハロウィンコスチュームもセットに解釈可能な感じにしたのかもしれない。 *この弾でゾンビって言われてるのはこの二人だけだしなぁ*、とも思う。 あとあと第三弾でガイルもゾンビで出たが、妻子持ちなので100%可能性がない。某アニメだとキャミィがアタックしてくるらしいけど本家にはまったく縁がない。 ナッシュが制作者想定のキャミィのお相手という見方が合っていたとしても、二人はコンビ扱い止まり……とわしは感じる。 その気があったら対キャミィの通常ナッシュセリフはもっと手心を加えた感じになったんでなかろうか。さくらにはまだ優しいのにキャミィには風当たりが強い。 ### 情け容赦のないギザギザハートな言葉掛け Ⅴのセリフを確認しにくい人向けに、対キャミィのナッシュの勝利台詞を転記する。 >あの男の部下だったのなら お前も同罪だ。償うがいい。 『ZERO』のナッシュならきっと言わない、酷な突き放し方。 ここからカップル成立する可能性なんてゼロどころか氷点下に突入してないか? というのがわしの印象。 恋愛ものでは最悪な好感度からスタートする男女の恋話もよくあるだろうけれど、これ恋愛もののお話じゃないので…… #### 管理人に伝わった行間 初見わしはⅤナッシュの殺伐とした言動の数々を見て、この「償うがいい」のまえに(死んで)の不穏なワードが隠れているんでないかと深読みした。 違うとは思いたい、でもわりとノータイムで感じたこと。 この発想はⅤナッシュの物騒な性格のほか、わしが過去に見た償い要求セリフの「あの世で俺に詫び続けろ」と叫ぶスクウェア作品に影響されたせいかもわからん。 お時間があって気になる人は「ライブアライブ 中世編」で検索してみよう。 #### ZERO3のキャミィとは会ってない世界? 伝聞でキャミィが元ベガ配下だった、とだけ知っている状態だったらこのナッシュの刺々しい反応は無理もないのかもしれない。 しかし『ZERO3』のナッシュのアーケードモードではキャミィと会話するシーンがある。 このときにナッシュがいろいろ察した様子を見せていた。 年端もいかない子供が無理やりベガに従わされているんだろうとわかったはずだった。 本人の意志でベガに味方してはいない相手にキツイことを言っても拉致らちが明かない、とインテリのナッシュなら考えていいと思う、設定上は賢いんだから。 どこの世界に腹筋丸出しで過ごすインテリ白人が居るのかと聞かれたらちょっと困るけど。 『ZERO3』のキャミィとの邂逅はⅤで無かったことになっているのだろうか。 Ⅴナッシュは『ZERO2』ENDを経過してきたらしい描写があった。『ZERO3』要素がなくても納得の展開。 ちなみにキャミィはドールズ時代の記憶を喪失している設定。『ZERO』時代にナッシュと会ってようと会ってなかろうと同じ対応になるはず。 あるいは一時期のナッシュが過去を思い出せない状況だったのをふまえ、部分的に忘れていることもあるかもしれない。 ## 原典の結論 キャミィのゾンビ花嫁衣装の元ネタは、衣装とお相手探しの設定的には『コープスブライド』が順当。 しかし『コープスブライド』の花嫁にはあった白骨化表現がキャミィにないところに加えて、 1. 映画『フランケンシュタインの花嫁』がある 1. 『ストⅤ』のキャミィとナッシュは二人がコンビだった『ガンスパイク』要素強め 1. 制作者コメントと日本の公式サイトの画像配置 これらを考えるとナッシュのフランケンネタとも関連がありそう。 どっちか片方、というよりはいわゆるダブルミーニングが妥当そうなところ。 ### 現代人が知る作品かどうか ただ、わしも『フランケンシュタインの花嫁』は全然知らないですごしてきた。 たまたま2024年6月にテレビを視聴したのをきっかけに知った。NHKの『世界サブカルチャー史 欲望の系譜4 21世紀の地政学 ゴシック編 第2回』 上記番組ではほぼ名前だけの紹介で、内容はわからなかった。タイトルを知ったあとでネット検索して詳細を知る。 古いモノクロ映画(1935年の作品)を知る人はそんなに一般的ではないかもしれない。 制作者が知っていたかどうかはわからんです。ホラー映画好きな漫画家の荒木飛呂彦氏なら見ていそうだけれど。 わしにはこれ以上の特定はできません。 好きなように考えましょう。 フランケンのほうの花嫁は自分から相手を探す感じじゃないんでそこは安心してください、特にバルログ派。 『スト6』はガンスパ要素ぜんぜんないし、セット推しは『ストⅤ』限りで終わりそうな感じです。 #### その後の映画フランケンシュタインシリーズで ユニバーサル・ピクチャーズが提供する映画の中に、狼男とドラキュラが怪物と共演する作品もあった。 題名は『**ドラキュラとせむし女**』(**House of Dracula**)。 フランケンシュタインの名前はつかないが、制作会社の3大モンスターがそろい踏みする一作だそう。 それを考えたら吸血鬼バルログもフランケンネタと関係あるといえばある感じがする。たぶん制作者にそういうつもりは無い気がするけど。 ストシリーズの雑学系話 サガットの体重―スト1から海外版の設定に至るまで紹介&考察 サガットの体重―現実の長身格闘家や低体重者ほか キャミィのハロウィン衣装の元ネタ(推定) ナッシュとZEROのカラーリング事情―ガイとソドムの色変遷も紹介 Street Fighter #ガンスパイク #キャミィ #ナッシュ #浅広雑学