ZERO2に出会うまで―セガサターン入手と同時に得たゲーム 2024/11/1 B! P L ストシリーズのナッシュは『ストリートファイターZERO』で初参戦した。 わしの家には『ZERO』のバージョンアップ版な『ZERO2』があり、それでナッシュを知った。 その家庭用版『ZERO2』はアーケードからの移植先が3つあった。 発売順にプレイステーション版(1996年8月9日),セガサターン版(1996年9月14日),スーパーファミコン版(1996年12月20日)。 うちはセガサターン版があった。 そのプレイ環境が整うまでのアレコレを需要が読めないけどまとめた。 この記事におもに出てくるゲームソフトは『**デビルサマナー ソウルハッカーズ**』と『**ときめきメモリアル 〜forever with you〜**』の二本。 RPGと恋愛シミュレーションゲームである。先に説明しておくとわしとその兄はギリギリギリメカラでメガテニストと呼べても、ときメモラーとは呼べない立場だと思っている。 ## ざっくりセガサターン(とPS)説明 セガサターンとはその名の通り、ゲーム会社のセガが世に出した家庭用ゲーム機である。 2001年以降のセガは家庭用ゲーム機ハードウェアを手掛けなくなっている。 一時期はソニーや任天堂とハード機で争っていたことを知らない人は今後どんどん増えていくことと思う。 セガサターンが出回るのと近い時期、プレイステーション(以下PS)が世界を席巻した。 PSにゲームソフトを出せば他機種より売り上げが伸びやすくなる、そんな時代があった。 この頃の任天堂が苦しんだのもPSにソフトを出せないからだったとわしは思っている。ソニーと仲良しでいられたら共同でPSを出せたようなのだがそれは置いておこう。 共同PSのことが気になった人向けにGIGAZINEの記事を貼っておきます→任天堂とソニーが共同開発した幻のゲーム機「Nintendo PlayStation」 写真にはSFC版『ストⅡターボ』が差さってますね。春麗の顔が描いてあります。 人気絶頂なPSにも欠点はあった 「**ゲームの読み込み時間が長い**」。わりと致命的な短所だ。 反対にセガサターンは2D作品ならぼちぼち快適にゲームプレイができた、と言われる。ローディングが無いとは言わない。 そんな感じに両者はうまいこと渡り合っていた……と現在のわしは認識している。印象論である。 わしはゲーム史を読み漁るような人間ではないので実際のところはどうか知らない。 ### ゲーム史の書籍の閑話 わしが今のところ読破できたのは『ビデオゲームの語り部たち 日本のゲーム産業を支えたクリエイターの創造と挑戦』の一冊。 この本はカプコンのテーマはなかったけれど『ストⅡ』の話がちょこっと出てた。他社視点での強大なライバルゲームな扱いで。 『ストⅡ』があまりにすごいもんだから他社(セガ)の人が頼んで制作現場の見学にいった話も載ったと覚えている(※手元にはない。図書で読んだ)。情報漏洩などの懸念事項は多いだろうに、おおらかな時代だと思った。 よくよく調べたらネットに掲載した記事をまとめた本だそうで元記事があった↓ ビデオゲームの語り部たち 第11部:鈴木久司氏が魂を注いだセガのアーケードゲーム黄金時代 以下はわし個人の話。 本を借りる時は先にネット記事を読んだほうが図書を読む時間は短縮できていいかもと後から思った。 わしは複数冊借りるので返却期日前に毎回ひーこら言うて読んでいる。いっぺんに8~10冊を借りるのが悪いのだが。絵や写真のない文字ビッチリ埋まった400P近くの本といっしょに。貸出期間の延長をかけても読み切れない。計画性がない。 ### ゲームソフトサプライチェーン 我が家のセガサターンの入手元はパチンコ店だったっぽいがちょっと曖昧。 確実なことは父がパチンコ店へ通い、**景品交換所でゲットしたゲームソフトが複数あった**こと。これは兄が教えてくれた。 プレイ時のわしはそういういきさつを知らなかった。 わし自身はパチンコ店に通わない人間なのでどういうふうに物をゲットできるのかはよく知らない。知らないといってもべつに有志の情報提供はいらないです。身内に聞けばいいんで。 ゲーム会社は商品が捌けて喜び、パチンコ店は足しげく通う客がいて喜び、父はパチンコができて喜び、子は景品のゲームで遊べることを喜ぶ。 一連の供給連鎖が起きていた。これも持続可能な社会の一部分なのだろう、きっと。 なおパチンコにはいろいろと悪いイメージがつきまとうが、父は趣味の範囲内でたしなむ程度だった。ご心配はいらない。 #### 余談:Daddyのモラルの高さ 現在はパチンコ店駐車場における子供の車内放置がたびたび問題になる。 しかし90年代は子供も保護者同伴でパチンコ店内に入れた。入場規制がゆるかった。子供が攫われる事件が多発してからは一律禁止に変わったようだ。 パチンコ台の前に座る父のそばで、チビッ子のわしが床に落ちているパチンコ玉を拾ったことがある。 それを父に渡そうとすると父は「そういうことはしないもんだ」と言った。実際は方言の混じった言い方をしていたが読者の理解優先のため標準語に直しておく。 床にあるパチンコ玉を拾うことはみっともない行動だと父は考えていた。 この広大なネットを見ると「親にパチンコの玉を拾わされた」という人がおり、そういう家庭もあったらしい。 その善し悪しはパチンコについて無知なわしに言えることはなにもない。 ただ父が一定の倫理観を持った人なのだろうと勝手に思うのみである。 ## 最初のSSゲーム ゲームの本体があってもソフトがなければ遊べない。 セガサターンを得る前に、兄にはこれと決めたゲームソフトがあった。 父は子(=わしの兄)に(景品所のラインナップで)ゲームソフトがいるかを尋ね、そこで兄はSS版『デビルサマナー ソウルハッカーズ』を希望した。 きっかけはもともとRPGの『真・女神転生』(以下メガテン)シリーズが有名で、そのシリーズものをこの機会にプレイしてみたかったそう。それまでは一度も触れてこなかったと。 しかしソフトをプレイできるゲーム機が家になかったので「じゃあ本体も」という流れで結果的にセットでもらったそうだ。 万のつくゲーム機をゲットできるんだから子らにとっては大きなプレゼントである。 そういう事情をわしはよくわかってないので「なんかゲーム増えたぞラッキー」と思っていた。 ### ソウルハッカーズ 『デビルサマナー ソウルハッカーズ』はメガテンシリーズの作品ではあるが、厳密には外伝の続き物。 その前作にあたるのは『真・女神転生デビルサマナー』。そこから**デビルサマナーシリーズ**が生まれた。 今作の内容は従来通り悪魔や天使や妖怪がモリモリ出てくる現代ファンタジーながらも、(90年代の基準だと)近未来のネットワークが発達した世界観を描いたSFチックでもあるストーリー。 そういう近未来的な世界が好きな兄者はハマってたようだ。 強い悪魔や剣の合体をやってたのはわしが覚えている。当人はすっかり忘れている。 デフォルトネームのない主人公に名づけた名前も、兄は覚えてないがわしは記憶に残っている。 漫画『ARMS』のキャラから名前をとっていた。本名は主人公(高槻涼)でハンドルネームはハヤトで。 ただネミッサの習得魔法が三種類あるうちの何系だったかは覚えていない。ジオかな、ブフかな。 攻略的には火炎のアギ系が一番楽なので可能性ありそうなのはアギッサ。 攻略に有利な理由は習得魔法のうち、魔法反射してくる敵に使っても人間には効果がない強力な魔法を使えるから。わしはろくにプレイできてないけどそういう認識。 #### 子供には怖かったゲーム わしもプレイしようと試みたときがあった。 しかしエンカウント時の演出がどうにも心臓によくなかった。大人になってから見るとそうでもないが繊細な子供にはビックリ演出だった。 エンカウントする敵の中にも子供心には怖く感じるものがいた。 ナイトストーカーという序盤に出てくる人型の敵。画面では口から赤い血が垂れてるような絵に見えていた。 喋り方は陽気そうなおじいちゃんであんまり怖くないが、序盤は何をしても仲魔にならないのも不気味だった。特殊なアイテムがあれば勧誘できることをプレイ時はよくわかっていなかった。 のちのち大人になってからゲームの公式イラストを見る機会があった。よく観察すると唇を赤く塗ってあるだけで血ではなかった。それを知ったときは「案外普通」と思った。 ドット絵とブラウン管テレビの合わせ技で不気味に見えていただけだった。 今ではブラウン管のにじみを実際に見る機会はないだろうが、ドット絵はネット上にもある。 興味のある人は有志のサイトをどうぞ→外道ナイトストーカーの性能詳細|ソウルハッカーズ わしは『ソウルハッカーズ』が怖かったという話を兄にすると、兄は強いていえばべつのものが怖かったと答えた。 それはヒロインの**ネミッサの顔**だと。色白な顔に黒い唇が不気味っちゃブキミ。 わしの感性では女性のメイクでそういうのもあるかと思ったためあんまり気にならなかった。 同じ親と家で育った者同士でも感じ方はぜんぜん違うと思った。 ## 緑色のパワーメモリー このセガサターン、データ保存用の内蔵メモリがある。 本体だけでゲームプレイ時のセーブデータは保存できたらしい。今では当たり前な機能だが当時はそうでもなかった。PSは別途メモリーカードが必要だった。 しかしその容量は小さい。またデータのやり取りの際にボタン電池を使い続けることになるらしく、電池切れ時の交換の手間暇がめんどう。 そのせいでか兄者はデータを保存できる拡張機器のパワーメモリーを別個に手に入れた。 それがコナミの『ときめきメモリアル 〜forever with you〜』のスペシャル版に同梱されるパワーメモリー。エメラルドグリーン色。 令和の最初の新作は女性向けのガールズサイドの続編が出ていた『ときメモ』シリーズ、当初は男性向けが主流かつ人気だった。ただし男性向けシリーズも2025年に初代リメイクが出るというので完全に死んではいない。 初代『ときメモ』は最初PCエンジンで発売された。 そこで得た人気のもと他機種への移植が複数回なされた。それだけメーカーの主力商品だったようだ、が…… ### 出血大サービスのセット価格 スペシャル版はお店で大幅に値引かれていて、パワーメモリー単品で買うよりお得だったという。 つまり売れ残り。投げ売り状態だった。それは全国的に起きていたワゴンセールだった模様。 名のある人気作がなぜ捨て値で売られるのか、クソゲーだったのか? と思う人もいるかもしれない。 わしが考えたところ**ソフトを出し過ぎて飽和状態**だったんでないかと思う。 セガサターン版『ときメモ』発売の前に移植作あった。 世界中でフィーバーしたスーパーファミコン(1996年2月9日),のちに覇権を握るプレイステーション(1995年10月13日)にも販路を広げていた。 『ときメモ』をやりたいゲーマーたちはすでにスーファミやPSで済ませてた可能性大だった。 #### 見込み違い? セガサターン版が出るころの市場では『ときメモ』が(きっと)出涸らし状態。 たぶん売る側はそう思わず、スーファミやPS相当にセガサターンでも売れる、と判断してスペシャル版をどっさり用意したんでなかろうか。 一応は追加要素もあるんだそう。それだけのために買う既プレイヤーはそうとうコアなファンだと思う。 ググると安いパワーメモリー目的でスペシャル版の『ときメモ』を買った人を散見した。 けっこうな数の出荷があったんでしょう。 おかげでパワーメモリーが安く一般家庭に普及した側面はある。 なもんで我が家のセガサターンには『ときメモ』の限定カラーなエメラルドグリーンのパワーメモリーが差さっていた。 わしはその淡い緑色がパワーメモリーの標準色だと思って長年過ごしていたが、特別なカラーリングだった。 普通はグレーか白らしい。ほかにピンク色のものもググれば見つかる。 ### 肝心のソフトのほうは・・・ 兄者が『ときメモ』をプレイした光景は見覚えがない。 なんならゲームソフトのパッケージもわしは家の中で見たことがない気がする。 後年確認をとってみると本人は「あんまやってなかったと思う」と言う。 完全な未プレイとは言ってないが、そもそも記憶が不確かなので確実なことは言えない様子だった。 当然わしもプレイしていない。動画で内容を知ろうかと思ったが結局見てない。続編のほうはトークのおもろい実況者さんの動画で何個か見た。 正直動画で見るのが限界で、恋愛シミュゲーは**めんどくさそう**と思ってしまってプレイする気が起きない。そもそも恋愛がどうでもええ人間には向いてない。 九分九厘セーブデータ保存の部品のためだけに『ときメモ』のスペシャル版が家にあった。箱は見た覚えがある。 同梱されていた専用のパワーメモリーに貼るラベルシールは使われず、すっぴんのパワーメモリーがファミコンカセットのように本体に差さっていた。 #### 我が家のコナミ恩恵 『ときメモ』を販売したコナミ的にはうれしくない入手経路だろうけれども、こうして我が家はセガサターンでゲームを遊ぶ環境が整っていった。 安いパワーメモリーをたくさん排出してくれ、片田舎の一家庭にも届けてくれたコナミさんには感謝の念を感じる。 売り手は予想外の事態を迎えたショックがあったと思うが、常に成功し続けることなんぞだれもできないので気にしないでいこう。 パワーメモリーだけでなく『幻想水滸伝Ⅱ』(わしがプレイした)や『メタルギアソリッド』(兄がプレイした、はず。本人は動画で見たとも言う)も面白かったのでそれも感謝である。どっちもセガサターンでなくPSのゲームだが。 PSかセガサターンのどっちか片方だけ家にあった、という人も見かける中、二台持ちという意外と贅沢なことを我が家はしていた。ニンテンドー64もあった。 #### 現在は任天堂機一本 2020年代の我が家は任天堂機に絞っていてPS5等はない。任天堂に半分魂を売り渡している状態。 もっぱらスプラトゥーンシリーズをプレイしていてそれ以外はあんまり。 そのスプラトゥーンもサーモンラン(以下SR)ばかりで他はあんまり。フェスは一応やるけどわしは永遠までいかない。 『スプラ3』DLCコンテンツを兄が伝聞で「『サイド・オーダー』はサーモンランの技術アップにいいらしいぞ」と勢いで購入したものの一切手を付けてない。1と2の街に行かないわ新モードもやらないわで。 お布施のようなものになっている。お値段以上に遊んでるから損はしてないつもり。でもゲームバランスには満足してない。特にSRの船。 船のシフトではよく「これがカプコンだったら絶対この仕様は許してない」と思いながらプレイしている。リフトの支柱は本気でいらん。 大型アプデ終了まであのまんまだとは思わなかった。2の頃にあった景品受け取りキャンセルもできないまんまだった。技術力が落ちてるのだろうか? DLC第二弾の新モードは好評だったらしいので今現在の開発者はたぶんうまくやってくれそう。4に期待。 一方でカプコンはプレイングの快適さを大事にする会社だとわしは雑に信頼している。 しかし実態はどうか断言できるほどプレイしていない。例えば超絶人気作なモンハンを一つも触ったことがない。 心のなかに生きる幻なのかもしれない。わしにとっての愛の国ガンダーラ。 ……ただし、制作者にとっては理想郷とは到底言えない情報があった。手放しで褒めたくない会社でもある。今は良くなってるといいけど。 なにがあってん? と思う人向けにわしの認識を他の記事にまとめる。あんまり大っぴらにすることではないのでリンクは貼らない。 ## ZERO2プレイ環境のまとめ SS版『ZERO2』をプレイするにあたり、『ソウルハッカーズ』を兄がプレイしたがったことがきっかけでセガサターンをゲットした。 ソフトの発売時期を見ると『ソウルハッカーズ』が1997年11月13日、SS版『ZERO2』が1996年9月14日。 『ZERO2』の発売したあと最短でも1年2ヵ月は経ってからのプレイだった。思ったより出遅れていた。 『ZERO2』プレイ時に『ときメモ』スペシャル版付属のパワーメモリーは差しっぱなしでいた覚えがある。 スペシャル版は1996年7月19日発売。これも『ソウルハッカーズ』より1年以上前の発売。いつごろ投げ売りされるようになったのだろうか。 とにかく兄がゲットするまではさばき切れていなかったらしい。 わしんち田舎なので都会とはタイムラグがあるかもしれない。 2017年にニンテンドースイッチが品切れ続出だったときも最寄りの店には売られていて、『ゼルダBotW』と一緒に買ってプレイしていた。でもそのあとで親類の家庭が欲しがったのでスイッチの抽選販売に何度かトライしたことはある。全滅だったが。 上記のセガサターンソフト二つは我が家が『ZERO2』にたどり着くまでに得たものである。『ときメモ』はCD-ROMをセガサターンに入れたかも怪しいけれど。 直接ストシリーズに関わらない話なものの、周辺情報をまとめてみた。読者の参考になるものがあったかな。 ゲーム 私語り #メガテン